自身のカラダに向き合う-布ナプキンの採り入れ方


女性の社会進出とともに生理用品も簡易性や利便性が強調され、紙ナプキンやタンポンの使用が主流となったが、近年は布ナプキンに対する注目度が高くなっている。

周りでも布ナプキンを使っている人がいたり、使うことを勧められたりしたことはないだろうか。



月経は自分のカラダからのサイン

現代に生きる女性はとにかく忙しい。ストレスやダイエットなどが原因でホルモンバランスが崩れ、月経不順などのトラブルを抱える女性も多くなってきている。

そうしたストレス社会をサバイブするためには、自分自身の体が出すあらゆるサインを見逃さないことが極めて重要。

そこで見直されているのが布ナプキン。

布ナプキンは表面がコットンやシルクといった下着と同じ素材を使用しているため、月経中でも心地良く過ごすことができ、またナプキンを自分で手入れすることで経血の量や色、ニオイなどの異常にも気が付きやすくなる。



それぞれライフスタイルにあった良さがある

生理用品の市場では紙ナプキン、布ナプキン、タンポンのほか最近では月経カップというアイテムも登場しているが、それぞれライフスタイルにあったメリット、デメリットがあるということをまず最初に断っておきたい。

巷には、布ナプキンの優位性を示すため「紙ナプキンに使われている高吸水性ポリマーが子宮に吸収され有害」「紙ナプキンは子宮を冷やすのでガンになりやすい」などといった、科学的根拠のない通説が蔓延している。

※「高吸水性ポリマーは水分を含むと保冷を助長する」という点は科学的に認められており、紙ナプキンに使用されている高吸水性ポリマーもナプキンの経血を吸水し水分と交わった状態のまま長時間過ごすことで、デリケートゾーンを冷えやすい環境にしてしまうので注意が必要だ。同様に濡れた状態のコットンも肌を冷やしてしまうため、布ナプキンもこまめに交換する必要がある。


一概にどちらが良い悪いと決めつけるのではなく、自分の体質やライフスタイルに合わせて使い分けることが重要だ。



布ナプキンのメリットは着け心地と通気性

布ナプキンは表面がコットンやシルクといった素材が使われているため、肌着と同じ感覚で着けることができる。

例えば風呂上がりや夏場など湿気で紙ナプキンが肌に張り付く感じが不快な時や、月経になるかならないか不安のまま外出する時など、シチュエーションによって布ナプキンの方が心地よいと感じることは多い。

また花王の調査によれば、紙ナプキンを使っているとき肌に接するナプキン内の湿度は平均85%程と言われており、梅雨時の湿度が60〜70%と考えると、月経期間中のお尻の中はまさに熱帯雨林状態。

湿度は高ければ高いほど菌は繁殖しやすいことから、月経中のデリケートゾーンは不衛生な状態であり、ニオイやかぶれを招く原因にもなる。

布ナプキンは紙ナプキンと比較すると通気性がよく、ムレを軽減できるというメリットがある。



布ナプキンの選び方は段階を経て慣れていくことが大切

布ナプキンに興味がある人は、いきなり全てを布ナプキンにシフトするのではなく、まずは手軽に取り入れやすいおりものシートからスタートしてみるとよいだろう。

必要なものやお手入れ方法がわからないときは布ナプキンを取り扱うショップを訪ね、自分自身の体質や経血の量、ライフスタイルに関して相談するとよい。

ショップによってはビギナー向けのセットが販売されているケースも多いが、まずはおりものシートで布ナプキンの扱い方に慣れ、その次に月経初期&終期に使用する薄手の布ナプキン、最後に多い時用の布ナプキン・・・とステップを踏んで必要なアイテムを買い足していき、最終的に自分の体とライフスタイルに合わせた使い方を導き出す事を勧める。


また布ナプキンを使用する上で、特に最初の段階では失敗することもあるので、サニタリーショーツを使った方が安心だ。

布ナプキンを使用するにはナプキンホルダーがはめやすいクロッチの幅が広いショーツを選ぶとよい。

また紙ナプキンと比べ、布ナプキンはどうしても厚みと重みがある。布ナプキンの重みでショーツが落ちてこないよう、股上が深めでホールド力のあるタイプを選ぼう。

その他にも月経中はむくみやすい時期でもあるので鼠径部の締め付けの強いサニタリーショーツは避け、できるだけソフトな着け心地のものを選ぶようにしよう。


中川万里子

東京田園調布にあるランジェーリーおよびデイリーウェアのセレクトショップ 「リボン田園調布」オーナー。都市生活をサバイブする女性が日々楽しく快適に過ごせるよう、上質で心地よいアイテムを求めて世界中を巡る。海外トレンドや逸品情報も発信予定。リボン田園調布 http://ribbon-den.com/

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