クラシックバレエと絵画をこよなく愛すライターKaedeが独自の芸術美容論を展開する連載「アートと美容」。
第1回は、芸術に魅入られたKaedeの原体験について。
生まれた時からずっとコンクリートの街に暮らしている。
だから、自然の美しさよりも人間と芸術の美しさに関心があった。
人間の美を感じたいちばん古い記憶は幼稚園の時。仲の良かったお友だちの爪の色だ。ムラのない薄いピンク色で実にいきいきとしていた。あんな爪になりたいと赤いマジックで爪を塗りつぶしたりした。
絵に魅力を感じたいちばん古い記憶は母が描いた絵を見た時。
その絵はスヤスヤと眠る赤ちゃんの私で、寝息が聞こえてくるような感じがしたし、黒鉛筆1色なはずなのになぜか色や温度を感じた。絵には何か特別なものが宿るんだなあと思った。
そしていちばん新しい今日は、より一層芸術に関心を持って暮らしている。
芸術をうみだす人間というものに魅せられている。
芸術について考えること、美について考えることは生きることの一部になっているし、自分なりの答えが出せた時にはこの上もない喜びを感じる。
この連載では、そんな至福の時を刻んでいけたらと思う。
0コメント