「和束の茶」といえば鎌倉時代から続く宇治茶生産の中心地。
京都府の南端に位置し、標高 300m ほどの山間部の隅々まで茶畑が広がる。
昼夜間の温度差が大きく、夜が明ける頃に白々と霧が立ち込める幻想的なさまは神々しく、神域に暮らす人々の生活を垣間見たような錯覚を憶える。
傾斜地につくられた一面の茶畑が訪問者を迎える和束町は桃源郷ならぬ「茶源郷」と呼ばれているが、一度「和束の茶」の香りと味わいに浸るともう元の茶には戻れない・・・という意味においても、和束が「茶源郷」と呼ばれる所以かもしれない。
山背に広がる茶畑の景観は2008年「京都府景観資産」に
2015年には 文化庁が進める事業「日本遺産(Japan Heritage)」に認定されている
和束町の農業法人D-matcha株式会社は、2018年8月より直営店舗「d:matcha Kyoto CAFE&KITCHEN」にて12種類の異なる品種の抹茶飲み比べ体験サービスを開始する。
D-matchaは茶の生産から加工・販売のほか輸出も積極的に行う農業法人。さまざまな体験企画を用意し、国内外からの訪問者に和束茶の魅力を啓蒙している。
「12品種のシングルオリジン抹茶の飲み比べ体験」1グループ 7,000円(税込)※1グループ4名まで
米やコーヒーと同様、抹茶も品種ごとに味わいが異なる。一般的に流通している抹茶は数種類の品種をブレンドしているものが多いが、D-matchaの抹茶はひとつの品種・ひとつの畑で獲れたシングルオリジン。
本体験ツアーでは抹茶の栽培方法や各品種の特徴を学びながら、メジャー品種「やぶきた」から希少な京都品種「ほうしゅん」まで、12品種のシングルオリジン抹茶の飲み比べができる。
茶道の嗜みがある人から抹茶初心者まで、それぞれ異なった抹茶の個性に驚き、抹茶の魅力を再発見できる内容となっている。
「抹茶の栽培/加工/淹れ方まで、和束茶満喫ツアー」1人 10,000円(税込)※昼食代を含む
「日本茶の栽培から楽しみ方に至るまでじっくりと知り尽くしたい」という人にはこちらのツアーがおすすめだ。
実際の畑を巡り茶摘みを体験した後、店舗にて自分の手で摘んできた茶葉の天ぷらや日本茶を使った昼食を楽しめる。
午後は抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)工場の見学、碾茶を実際に石臼で挽く体験、抹茶・煎茶の淹れ方講座や飲み比べ体験など、約5時間のみっちりプラン。
「茶源郷」の土と木の命、歴史に触れる旅は、前と同じ気軽な気持ちでは茶に向き合えないほど、充実した経験となるだろう。
d:matcha Kyoto CAFE&KITCHEN
京都府相楽郡和束町釜塚京町17番地
0774-74-8205
毎週水・木曜定休
※いずれのツアーも要予約
電話(0774-74-8205)またはメール( info@dmatcha.com )にて受付
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